from aomori with love
the latest construction report


[2005JUN23thu]

MORE
計画概要
project summary
FORMER REPORT
[1]03JUL02-03SEP10
[2]03SEP11-03DEC06
[3]03DEC19-04JUN02
[4]04JUN12-04AUG30
[5]04SEP06-04DEC23
[6]05JAN13-05MAR16
OFFICIAL
文化振興課美術館グループ
aomori prefectural office
音響測定
inspection of sound system
[2005AUG25thu]

永田音響設計による電気音響の測定。レクチャーホールのスピーカーには放送用のものと別途工事で主に映画用の特殊映像音響システムがあるが、これは前者の測定試験。ホールの中心に立って音を聞き、左右のスピーカーの角度がずれていることを指摘したりしていて、メーカーの人もさすがだなあ、と呟く。音と空間の大きさや光の状態など、普段あまり経験することのない相関関係が生まれていて、とても刺激的だった。また、当たり前に聞いている音響は実は非常に厳密に測定できていることも分かった。音は殆ど空気のような漠然とした掴み方をしていたので、この使い道は結構ありそうだと思った。


コインロッカー
coinlockers
[2005AUG24wed]

コインロッカー。番号はアオモリフォント、窓にはアクリル、白のポリ合板製。アクリル周辺の納まりがうまくいかず、ポリ合板の小口を塞ぐモックアップを何個も作ったが、最終的には手作業の限界があった。こういうスケールのものを製作する時には材料のスケールが如実にあらわれてくるので、とても勉強になった。


レクチャーホール椅子
armchairs in the hall
[2005AUG11thu]

レクチャーホールの椅子。キネット社製。座り心地は最高で、都内のミニシアター系では多くの採用例がある。長く座っても全く疲れない。部屋の中は全てが黒いのでほんのりと明るさを感じさせるために色はダークブラウンとした。また背板はバーチ合板のオイルフィニッシュなので階段の見切り、入り口の内扉も共材として室内の木は同じ質を保つようにした。背板にある座席番号にはアオモリフォントを使った。エキスパンドメタルの壁仕上げがかなり荒々しく解像度の低い現れ方をするのに対し、身体に近いところでは上質さを保つようにした時、空間に包まれた時にギャップによって奥行きがでてくるのではないかと思って操作した。


エントランスサイン
sign at entorance
[2005AUG09tue]

エントランス上部につける入り口を示すサイン。外壁のレンガに直接手書き。1から7まである。レンガ面は白く塗装で、それはむしろ展示壁面と等価なものとして考えているから、竣工後外壁にペインティングしてもらうのは大変結構なことなのだが、デフォルト状態で少しだけヒントを残すために、直接描いてしまうことにした。書体のデザインはAutoCADの書体からインスピレーションを受けて作られているが、建物のやや日本離れした外観と文字の硬さがよくあっているように思える。


サイン貼り出し
sumulation of sign system
[2005AUG02tue]

エントランス風除室のサインの位置を確認するための模擬実験。右が展示室、左がレクチャーホールやレストランがあるので、広さの割に内容があり、かつ、レイアウトのルールにのらないためブルーマークの菊地さんとああでもなくこうでもなく切ったり貼ったりして落ち着いた。建築に限らず、グラフィックもかなり構造的に作られていて、改行や書体サイズやインデントが場所に落ち着くように考えられているのだが、如何せん建物が相当にイレギュラーな為に、臨機応変に対応せざるを得ないところがかなりある。その度にルールを曲げてもらうのだが、それは実は我々がやってきたこととも通じる作業なのだ。


エレベーター内ベンチ
a
bench in the EV
[2005JUL28thu]

展示室エレベーターのなかに作ったベンチ。地下1、2階を繋ぐだけなので、厳密にいえば座っていられる時間はそう長くはないのだが、エレベーターも一つの個室であり、余裕や居心地の良さがあった方がいいと考えた。折り畳み式、仕上げはフィンランドバーチワトコクリア塗装で、これは展示室内のベンチや監視員の椅子とも素材を合わせた。200kまで。また、エレベーター内のスイッチ類は全て身障者対応のものに限っており、壁の腰の辺にパネルがあるだけとしているが、ベンチも、ユニバーサルデザインの観点から設置は有効だと考えた。


屋上サイン
rooftop sign
[2005JUL28thu]

屋上に描くロゴマークの基本形。130m角の大きさに拡大してある。周りに大きな建物がないので、屋上面はそれ程気を使っておらず、せいぜい見れるとしたら飛行機からだが、運がいいと見ることができる。当初は周りが森なので、屋上には森林の地図マークを描こうと思っていたのだが、木を表すロゴマークにうまく置き換わった。

含水率試験
moisture inspection
[2005JUL15fri]

クリフローリングの含水率試験。比重をセットして木の上に置くと計測できる。概ね8%で、やや乾燥気味なので、これから湿気を吸って伸びる。今回のフローリングは原設計でチークだったものが、公共物件では県産材の使用を奨励していることからクリに変更となった。三内遺跡には巨大なクリの柱が残っていることからも耐久性はかなり高いことで知られるのだが、反面狂いも大きい。壁や建具との取り合いにはバルサを加工したものをまわして、伸びの緩衝としている。学芸室からレストランへ至る範囲がクリフローリングで、600mm角の市松貼りとしている。300mm角サイズは学校などでも見られたが、この大きさになるとちょっと既視感が薄れる。本当は900mmにしたかったが、加工機械の限度でこの大きさにせざるを得なかった。もう少し流通にないスケールで検討したいところであった。他に1Fのサブエントランスでは同材のリンボーン貼り、B1Fアトリエでは全く同じ市松貼りとした。



ボードの重ね貼り
boards
[2005JUN30thu]

地下2階の展示室内壁面のボードの貼りのこしたところ。下からPBt21*2、合板t15*2、PB9.5*1、の重ね貼り。耐火間仕切(1時間)に展示用釘引き抜き強度を持たせる合板が必要で必然的にこういう構成となった。平面図を、その詳細を全く無視して室内空間と下地や駆体を含む非室内とに色分けすると、じつは建築面積の結構な広さがいわゆる建築空間ではないことが分かる。その差をできるだけ縮めようとする考え方が前世紀にあったとすると、そうしないで真面目に二つの領域を等価に考えるのも、それはそれで体感としては面白そうかな、というのが最近の感想。壁の、きれいにされた表面の裏側には結構な質量のボードが隠れているということを普段あまり気にすることはないが、背後の確かな物理的な量と表面と表面の間の空間の関係は、工事のプロセスを通じて再び気になりだしたテーマとなった。


ネオンサイン取り付け
fixing neon signs
[2005JUN09thu]

北壁面についにネオンサインが取り付く。予めレンガ目地からだしておいたブラケットにネオン管とステンレス枠のユニットを取り付け、結線して適宜塗装する。約30cmの三角形のユニットは近くで見るとこれまでのサンプルよりも大きくなっているが、遠目で見ると巨大壁面にたいしては群として存在するので、スケールは正しかったように思われた。この面が最も取り付け個数が多くて94個ユニット。


館長室レンガ壁
director's room
[2005JUN04sat]

館長室レンガ壁のPC鋼棒緊張工事。室内のレンガ壁で、外壁のように躯体からブラケットで支持、というわけにいかないので、アンボンドPC鋼棒による緊張で保たせる。写真のオレンジのものが油圧ジャッキで、10tまで引張できる。このあと当初計画を一部変更して、館長室室内を白塗装、室外(廊下側)を無塗装とすることにしたので、学芸室の連続開口の奥に、赤いレンガがアイストップになる構成となった。



プラント
plant
[2005MAY20fri]

南トレンチの版築のためのプラント


屋上防水
rooftop water proof
[2005MAY18wed]

屋上の塗膜防水の下地となる改質アスファルトシートが敷き詰められた状態。塗膜防水のシームレスさは大変美しいと思うが、その下のシートのパターンも美しかった。無数にくり返すことによってひとつひとつの意味が薄れていきながら、全体としては逆に強度を持っていくというこの仕組みは、実はレンガでも、サインでも用いられている方法。


キャンティレバー軒天
cieling of the cantilever
[2005MAY18wed]

美術館南端のキャンティレバーの軒天。天井高さ2750mm。このあたりのボリュームは直上階の搬出入口の機能や展示室のサイズで決まっているのだが、こういう複雑な全体のボリュームを扱う時にただ好き勝手に操作できないジレンマというのがいつもある。抽象性を問題にするとき、その材料や仕上げや雑多な露出物を単純化するということとは別に、設計中の操作(サイズを決めたり位置を決めたりということ)そのものが様々な建物的要因(クライアントからの要望ではない)から自動的・依存的に決定してしまい、個々のパーツやヴィスタについての再現的抽象度が落ちるように感じてしまうこと。複雑なボリュームを積層させると特にそうなるだろう。結果ここに出来たスペースは実は想像以上に良かったのだが、逆もまたあり得ることを考えれば、操作性そのものの抽象度を考えることもひとつの試論としてみる必要があるような気がした。


コミュニティホール
community hall
[2005MAY13fri]

コミュニティホールのアーチ建て具。外壁のアーチ窓のように悩んでつけた形態ではなく、むしろジョークに近い。この部屋は市民ギャラリーやスタジオ、ショップ、レストラン、学芸室など、美術館の基幹部門以外の主要機能へのアクセス拠点となる平面が正方形のホール。そこですべての立面が内部から正確に同じになるようにした。ヴィラ・ロトンダが建物の4面を全て正面入り口にしてしまったことで、逆説的に正面性が失われてしまったように、どこからとどこへでもが等価になってしまうようになればいい、とこっそり思っている。


アーチ窓
arch window
[2005APR28thu]

西側管理用通用口付近にある、収蔵庫処理室のアーチ窓。開口はこの建物のコンセプトからすると厄介な問題であった。下向きに凸凹のボリュームというだけでは開口のサイズや形式を決定するルールは引き出せず、また建物の性格から開口数が少なく、そのくり返しが一定のパターンに見えてくるほどでもない。さらに、大きく四角い開口をあけると下向きに凸凹になっているカッティングとの形態的な類似性が見えてきてしまう。ガラリが比較的小さいサイズでありながら各辺にまんべんなく必要で、これを立面的にレイアウトしていると平面構成の問題にまで次元が下がってしまう。ここで試みたことは、(完璧な自信はないが)アーチを用いるということであった。「開口」を「窓」にしてしまうことで、立面的な多要素とのフリクションがなくなり、必要性だけに忠実になることができ、かつ「立面」は「壁」になったのではないかとおもっている。


屋外展示室レンガ天井
brick ceiling
[2005APR02sat]

屋外展示室のレンガ天井。レンガタイルt20GRC打ち込みパネルのセッティング後、弾性モルタルで目地処理し、塗装しているところ。もともとのパネル内の目地がぼそぼそしているので、ジョイント部分の目地はこのアングルではもう完全に判別ができない。かなりうまくいった。このあと写真右の鉄骨にレンガ壁を施工し、おなじように白く塗っていく。


映像室吸音天井
acoustic ceiling
[2005MAR22tue]

ホワイトキューブの展示室の中でヴィデオインスタレーションに特化した部屋があって、その吸音天井の穴開きボードの突き合わせと照明用鉄骨の吊り部材(φ19)の取り合いディテール。突き詰めれば、ちょうどボードの穴と吊り部材の穴の芯を合わせるということにもなるのだが、さすがに鉄骨工事でその精度は出ないので、写真のように吊り部材は下地のグリッドと関係なく位置することとなった。しかしボードは穴が連続するようにしたので完成したものをみるとしっかり均質さが出来上がってうまくいっていた。かなり職人泣かせ(発想自体は新しくはないが)の要求ではあるが、意外と楽しんでやってもらっていたように思った。


移動バトン
moving baton
[2005MAR22tue]

シャガールのアレコを収蔵庫へ移動させるためのバトン駆動部。アレコホール天井の巻取り機で吊り上げたあと、これごと平行に移動して収蔵庫の荷解き梱包室へ入り、再びアレコを下ろす。通常美術館には可動のギミックとしてはあってもせいぜい可動壁くらいなのだが、今回のケースでは部屋のレクチャーホールの前面の壁が丸ごと地下に収納されたり、アレコのような巨大(9m×14m)の作品を上げたり下げたりといった舞台機構が多い。設計自体はメカニカルなことが殆どなので、遮音性能や見える部分の意匠コントロールしかできることがないが、建築との取り合い、工事区分の問題、機構業者に建築的ディテールを描かせること、など、それ以外にも相当の打ち合わせに時間を要した難物であった。


unbalancedbalance