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[2004DEC23thu]
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計画概要
project summary
FORMER REPORT
[1]03JUL02-03SEP10
[2]03SEP11-03DEC06
[3]03DEC19-04JUN02
[4]04JUN12-04AUG30
OFFICIAL
文化振興課美術館グループ
aomori prefectural office

マトリクス階
matrix
[2004DEC23thu]

今最も面白い空間は3階マトリクスと呼んでいる部分で、これは美術館の構造と設備の要となる最上階になっている。多くのぶら下がったボリュームは、トラスだらけの階高2.5Mの構造体から吊られていて、かつ、空調機械室にもなっているので、全てのダクトはここから各室へ同じくぶら下がるようにして繋がっている。右端で作業中なのがガラリ。屋根は全体として旧ループに合わせた勾配になっているので、この階は緩やかに床が傾いていて、約6000m2がひとつの大きなワンルーム(機械室)になっていることになる。こういう空間はパブリックには全く本質的ではないのだが、大きな仮説に基づいて出来上がった副産物的な空間体験は、実は設計者にとっては建設中に遭遇する重要な局面だと思う。殆ど収穫と言っていい。決して竣工写真からは読み取れないような空間の質はその発見が多いほど、現場を経験した者にのみ許されるものであるから。


収蔵庫扉
a door of storage room
[2004DEC23thu]

1階収蔵庫一時保管庫扉。搬出入口のシャッターがまだ取付いていないので雪が吹き込み、荷解きや前室の奥まで床が真っ白。建設中の建物が面白いのはこういうことだろうと思わせる風景。また、扉は重くセキュリティも高いのに壁がツーツーという状態。これ程の扉になると鉄骨との鉄筋アンカーも大量で、溶接跡も生々しい。しかし美術館の大型扉の中ではこれはまだ小さい方。搬出入口のシャッターは電話ボックスほどもある。


土系素材プラント
soil plant
[2004DEC12sun]

内装工事ではすでに版築の吹き付けが始まっているが、その材料を混ぜ合わせ、建物内に圧送するためのプラント。写真中央に土から出ているホースはプラントに繋がっていて、左下から建物に入る。建物の中はやっと躯体工事が終わって片付いたと思ったら土をまき散らしている状態で、ちっとも内装工事の感じがしないのだが、それは未だにこんなプラントがあることとも関係しているように思える。


ショップエントランス
shop entrance
[2004DEC02thu]

去年の修正設計で変更になった、ミュージアムショップとレストランの本体への編入に伴って出来たエントランス部分。右の開口はショップへのスロープ、左はそのスロープを折り返してレストランへ行くスロープの終点地点を裏からみたところ。急ごしらえのエントランスなので天井高さは2125mmと非常に低いが逆にこういうコンセプトの建物で思いきって低い天井高は公共物件と言うこともあって他にはないから、結果としてはその後に続くシークエンスとの関係では良くなると思っている。ここでの経験は殆どパズルのようだったが、旧ライブラリがレストランになってしまうということが一番考えさせられた。


A2展示室版築
earthwall in exh.A2
[2004NOV25thu]

A2展示室から始まった室内版築の本番。写真の足場が高さ1800mmくらいなのでこれで約9Mであることがわかる。一日の作業量はだいたいこの足場一段分で、養生や準備を入れるとこれで一週間かかる。すでに版築はその本来の施工方法から大分違っているし、テクスチャーも展示空間に合わせてアレンジしているので、結果として単に土であるだけであまり既視感のないものになりそうな手ごたえを得た。現場内は屋根もかかってかなり暗いので実際の白壁とのコントラストを含め見た目は相当変わるだろうが、いまのところこれはこれで何の現場か分からない感じはよい。引き続き映像室周辺を施工して徐々にアレコの方へ進んで行く。同時に内装ボードも追い掛けていく。


レンガ軒天
brickceiling
[2004NOV18thu]

A1展示室の先のもうひとつの軒天。深さ、奥行き、光の状態は結構いいかな、と思っている。ある意味では古典的な形態操作と効果が素直に認められないタイミングっていうのは必ずあって、建築の知的操作に憧れと価値を置く時にはこういうプリミティブな構成は自分の中でもうまく消化できない部分は残る。つまり、いいじゃん、って言ってしまう他ない瞬間を。この葛藤こそが知的体験と言えるのかどうかは今のところはっきりとしない。


南トレンチ
south trench
[2004NOV12fri]

南の創作ヤードにあたるトレンチをアトリエから望む。長いパースの先に鉄筋が見える。途中のコンクリート擁壁はすでに出来ている。左端の土が見えているのは浮島の部分で、これの為にトレンチが回遊性をもち、巨大な土の回廊をつくる。幸いここからは空と林しか見えないので屋外展示物の背景としては特殊ではあるがノイズがない。撮影ポイントから奥の版築壁まで78m、幅11.5m、高さ4m。


設備棟レンガ壁
brick wall of machine tower
[2004OCT27wed]

美術館北の設備棟東面のレンガ壁。手前の地面は+16.0レベルで、隠れている壁がまだ下に9M、地上部分に見えている壁の高さが約13M。計22Mの壁が積み上がったところ。左端のダメと最上部クーリングタワーを残す。6日から始まって7日にレポートした壁がここまできて、現在この正反対の西側壁の中間まで施工終了したところ。意外とレンガ素地のままだといくら大きくても既視感はあると思った。モナリザにヒゲを付けた有名ないたずらのように、しかしその巨大さゆえにレンガであった文脈をすっかり忘れさせてしまうほど別の文脈に移行してしまえばいいと思う。


トレンチスロープ
trench slope
[2004OCT27wed]

トレンチスロープと型枠の状態の浮島。幅としてはトレンチもスロープもそんなにひろくはないのだが、回遊しながら建物が見えたり隠れたりするシークエンスはなかなかいい。広場から見下ろす視点と、建物から出てトレンチに出くわす視点は、ピラミッドとラビリンスの比喩にも似た、同時に両スケールを感じさせる仕掛けになるだろう。


軒天GRCパネル検査
inspection of GRC-brick ceiling
[2004OCT16sat]

軒天のレンガパネルに目地の様子が明らかに違うものがあり、製作方法から再チェックするため急遽栗橋へ。塗装するまでその目地の微妙な不陸が視覚化されないため、ひとつの賭けであったのだが、いろいろ試して照明をかなりなめた角度で当ててみると幾分予め予想がつく程度まで分かることが発見された。栗橋へは夕方を狙って訪れ、真っ暗にした工場内で照明をあて、20日に搬入予定のパネルを確認した。写真の右と左のパネルでは全く表情が違うことが分かる。製造課程での僅かな湿度や砂利の撒き方でノロの具合が変わり、出目地傾向かそうでないかが別れる。写真のパネルは実際隣り合うので、いくら弾性目地でうまくやってもパネルの表情が違えばパネルの存在が浮き上がってしまう。補修方法と現場での対応の仕方を打ち合わせた。


オイルタンク検査と埋設
oil tank
[2004OCT08fri]

オイルタンクの埋設。西トレンチの西側。よくこの形の物が貨物列車と一緒に走っているのを見るが、美術館の形態との親和性のなさ具合が新鮮であった。このまま土で埋め戻して、天板スラブを打って終わり。


レンガ積み本番
laying bricks
[2004OCT07thu]

設備棟東面から、レンガ積みの本番が始まった。積む際に掻き落とすモルタルが付かないように、ひとつ上の段から積み始める。重力に対して通常非常に正直なレンガが空中からスタートするのは不思議な感じがする。今日は前回最終モック積みをしてもらった職人さんに積んでもらい、新たに二人呼んだ職人さんに指導しながらの作業となった。朝一で僕も直行して再度前回までの問題点を整理し、くどいくらい目地についての注意を呼び掛ける。やがて外壁面全体に作業が及ぶと見ていられなくなるので、最初に強い意識を共有してもらう必要がある。一段1200mmで、スパン12Mが4、5人の職人さんで一日に積める。遠く遥かな作業の開始。


ウレタン
urethane
[2004SEP28tue]

設備棟レンガ外壁のための下地金物と断熱材。いよいよレンガ積みが始まる。是非ウレタンのような素材は面ではなくてボリュームとして扱ってみたい。


コンクリートブロック積み
piling up concrete brocks
[2004SEP28tue]

地下外周のコンクリートブロック2重壁の施工と、内装の下地鉄骨。地下は外防水ではあるが、万が一の漏水に備えて躯体の内側にさらにコンクリートブロックを積み、その中空層の中でピットへの排水を行うというオーソドックスな仕様。下地鉄骨は4mを超える高さの壁にはその支持体として標準的に入れている。ボードを待つのみ。


建具検査
inspection of steel sash
[2004SEP22wed]

大阪まで外装スチールサッシの製品検査。Y31通りサブエントランスの窓。実際は写真の高さで3倍、幅で2倍の大きさになる。*課題は外壁GRCとのガスケット取合いであった。建具がどうしても部材同士をシールでジョイントする関係上、ガスケットが本来通るところにバッカ−受けがきてしまい、ガスケットを分断してしまうという問題だった。それは防ぎようがなく、上からシールすることで一応解決することとした。その他、オペレータの金物の納まりが検図が遅れたために取って付けたようなディテールになっているため幾らか修正することとした。鉄はスケールや形に相当な自由度がある割に、ジョイントや他部材との取合いについてはかなりの制約がる。勉強になった。


ジャッキダウン
jack down
[2004SEP16thu]

X1通りのミュージアムショップ部分の12Mに及ぶキャンティレバーのジャッキダウン。最終的に4mm下がった。一般部は地上階においては屋上からスラブコンクリートを打つが、キャンティレバー部は先にここから打つ。圧縮がかかるから。写真の目盛は14tを指している。実際油圧を外して行くと目でも落ちて行くのが分かる。こういう巨大なスケールになって、ようやく鉄骨の柔らかさを感じた。そういう意味では同じ4mmでも意味が違ってくる。視覚的な現前だけを問題にするような設計図の中では、その背後の物理的なものの違いが表現されない。それを見抜けるようなX線的視矢を持ちたいものだと思う。


ガスケット検査
inspection of the gasket
[2004SEP06mon]

先月末の散水試験を受け、歪みが問題になったガスケットの検査。タケチゴム松山工場にて。問題は3つあった。1:コーナー取付の際、どちらか片側が引っ張られて変形していた。2:梱包の際の折り曲げの跡がのこり、ガスケットが形状回復していなかった。3:コーナー役物と辺材との融着部分で窪みがあった。*それについての改善案として、1:これまで辺長係数(パネルサイズに対してのガスケット各辺の長さを短かめにする時の縮小率)を0.995だったものを0.998にし、取付の際により楽に施工できるようにした上でコーナー部取り付けは注意して行う。2:工場での製作後特別にハンガーを用意して吊るし、折れ曲がりのない養生をした上、段ボールをこれまでの600*600から900*900のサイズに変え、かつコーナー部は段ボールの四隅にくるように梱包する(写真下)。3:コーナー部のガスケット断面高さが17.6mmのものに、辺材では18mmのものを融着していたことが窪みの原因だったので、辺材もおなじく17.6mmとし、全ての高さが同じになるようにした(写真上)。さらに実際に工場内を見学し、コーナー部との融着に要する余熱時間を2〜3分とすること、ハンガーにかけてもなおよじれているものは丁寧に掛け直すこと、融着中のよじれがないように作業すること、また秋田の組み立て工場内でも出荷済みのガスケットの荷解き後もすぐ養生すること、などを課題として盛り込んだ。なお、見学でゴムの様々な製品を見せてもらって意見を求められたので、(今回は使用しないが)ガラス枠としてのガスケットは白とメタリックの需要がきっとあるので是非開発して欲しいということと、枠材から面材へシームレスにかつ3次元的に一体化する技術を開発してほしいということを述べた。


unbalancedbalance